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映画「五日市物語」

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映画「五日市物語」を、立川シネマシティで見てきました(立川では上映終了)。

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↑見覚えのある風景がたくさん!


自転車散歩の目的地としてたびたび訪れる五日市。現在は「あきる野市」として知られる「旧五日市町」を舞台にしたハートウォーミングな物語が、この作品です。

主人公は、仕事で不本意ながらも五日市の取材に訪れた友里。あきる野市が都内にあることすら知らなかった彼女が、さまざまな場所へ行き、人々と交流することで、次第に五日市の魅力を知っていく過程が丁寧に描かれていきます。特に事件も起こらず、ひたすら淡々としていますが、それが逆に心地よく感じられる作品です。

ヒロインを演じるのは、遠藤久美子さん。アイドルみたいだったころは覚えていますが、今はこんなに大人キレイな女優さんになっていたんですね~。傍若無人だけれど憎めないヒロインを、ナチュラルかつさわやかに演じています。ほかにも、田中健さんが市役所にいたり、尾美としのりさんが中学校の先生をやっていたり。プロの役者さんじゃない、地元の人も出演しているような気もしますが、それもまたよし。

映画のポスターや本編のタイトルバックに使われている風景を見た瞬間、「あら~こないだ行ってきた瀬音の湯の橋だわ~(偶然ですが、自転車で瀬音の湯へ行った翌日に見たのです)」。他にも、見覚えのある風景がたくさん出てきて、それだけでワタクシ的にはOKとなってしまいます。正しい映画鑑賞ではないかもしれませんが、こんな見方があってもいいのです(笑)。

この作品のいちばんいいところは、「季節感があること」かな。邦画というものは超特急で作るので、なかなか季節感のある絵が撮れないという欠点があるのですが、この映画ではうまくやりくりして、五日市の四季を美しく描いています。だから、光厳寺の桜も、広徳寺のイチョウも、阿伎留神社のお祭りも描かれていて本当にうれしい!

それもそのはずで、この映画は「あきる野市」が製作に参加しているのです。製作総指揮はあきる野市の市長さんですし、作品自体が「あきる野市施政15周年記念作品」。監督の小林仁さんも、自主製作映画を何本も監督しているあきる野市職員だそうで......! だからこそ、これだけ「五日市LOVE」な作品をつくれたのですね~。

毎年「あきる野映画祭」を開催したりもして(しかも今年は第27回! 合併前は「五日市映画祭」だったのかな?)、あきる野市は映画が好きな自治体なんだな~と思っていましたが、映画まで作ってしまうなんてスゴい! 逆にいえば、それだけ映画の舞台にできそうな場所があるということなのかもしれませんね。

まったく関係ないですが、最近のアニメジャンルにおいては「ご当地もの」「日常系」の作品が人気だったりもします。実写もそんな傾向になってきたのかな~なんて思ってしまいました。単純にお客さんをたくさん呼ぶなら、五日市を舞台にした美少女アニメをつくる方がよさそうですが、映画好きのあきる野市には実写のほうが合っていますね(笑)。

この映画、「五日市大好き」オーラが全面に漂っているのはいいのですが、あきる野市のもう片方である「旧秋川市」の皆さんはどんな感想をもつのでしょう。「あきる野の映画なのに、五日市ばかりひいきして!」なんて思ったりしないのかな?

五日市にいちばん近い映画館、日の出町のシネコン「ワーナー・マイカル・シネマズ日の出」では先行上映の後もロングランが続いています。日の出のほか、現在は「ワーナー・マイカル・シネマズ武蔵村山」でも上映中。ご当地ものとして、静かに長く上映してもらいたいと思います。

東京都写真美術館にて、映画「僕たちのバイシクル・ロード ~7大陸900日」を見てきました。

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↑Tシャツにサンダルというスタイルが彼ら風


この作品は、2005年に2人のイギリス人の若者が自転車で7大陸走破を成し遂げた旅の記録......ドキュメンタリーです。ほとんど予備知識をもたないまま見に行きましたが、実におもしろかった!

大学を卒業して、このまま普通の人生を送ってもいいのか!?と疑問に感じたベンとジェレミー。彼らは約半年間の準備期間を経て、イギリスから世界7大陸を自転車で走破するという旅に乗り出します。

最初は、この映画はいわゆる「バックパッカーもの」だと思っていました。いまこの瞬間にも、ベンとジェレミーと同じような理由で、自転車で世界一周を試みている若者が何人もいることでしょう。どの旅も本人にとっては唯一無二のものですが、傍から見ているとどれも同じように見えてしまうのも事実。さて、彼らならではの「旅」とはいったいどんなものだったのでしょうか。

映画が始まって、画面に現われるクレジットを見ていくと、これが「自主映画」であることに気づきます。プロダクション名は兄弟の苗字だし、シナリオも音楽も編集も撮影にも、すべて彼らの名前があります。例外はナレーションのピーター・コヨーテですが、どちらかといえば本人たちのモノローグのほうが多いので、名優のナレーションだということには気づかないくらいです。

見終わってから読んだプログラムによれば、彼らは2人とも大学でデザインやアートを専攻していたとか。それを知って、ようやくこの映画の魅力の源泉がわかりました。これだけの作品を作り上げる才能が、旅そのものにも大いに影響しており、それがこの旅の個性となっているのです。

オーストラリアでは自作のブックレットを作り、それを販売することで旅費を稼ぎます。ブックレットは最終的に1万部も売れ、7000豪ドルを稼いだとか。これも、彼らだからこそ成し遂げ得た快挙だと思います。エンディングクレジットで紹介される、旅の途中に描いたというイラストもどれもすばらしいもの。旅の間は、2人は毎日1枚ずつ絵を描いていたそうです(2人×927枚!)。もっと見てみたい!


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↑南極とペンギンと自転車という、めったにない絵


旅は、欧州を横断してモスクワ、そして中国。南下してタイ、シンガポール。そこから船のヒッチハイクでオーストラリアへ。そしてついには南極大陸へも上陸します。真っ白の地面を走る自転車と、警戒心のないペンギンたちという映像は、この映画でのハイライトでしょう。

彼らの旅は927日に及び、帰国までが描かれます。途中、病や転倒、自転車の些細な故障などがあったにせよ、犯罪に巻き込まれることもなく、自転車が盗まれることもなく、交通事故に遭うこともなく無事に戻ってくるとは、なんとラッキーなことでしょうか(しかも、ジェイミーの自転車は一度もパンクすらしなかった!)。

ところで、世界のあちこちの道路事情を見ることができるのも、この作品の楽しみのひとつ。「車両は右側通行」のところが多いんだな~とか、ロシアと中国マジ怖い!とか(どう怖いのかは実際に見てみて!)、映画館で見るのも楽しいけれど、自転車好きの仲間と感想を言い合いながらビデオなどで見るのもよさそうです。

自転車は世界のどこにでもある基本的な乗り物ですが、荷物を運んだり、近場への移動のみに使われていることが多いようです。100キロを越える長距離を走れるような性能のいい自転車は、世界全体を見渡せばまだまだ少数派。

途中、中国で一時的に合流したベンの兄弟が乗った「北京で買ったママチャリ」と、本格的なツーリング車との性能の違いは一目瞭然でした。また、発展途上国ほど「自転車が走りづらい」道が多いのかな~とも感じたりもして。日本の道路の多くは、もしかしたら発展途上国レベルかもしれません。はたして、日本の道路は今後は自転車にやさしくなっていくのでしょうか?

500円で売られているプログラムには、ジェイミーとベンが描いたイラストが掲載されているほか、どんな自転車に乗っていたか、荷物には何が入っていたかなどのデータについても書かれています(敬愛する伊藤礼先生のエッセイも!)。

現在は、「東京都写真美術館」と「銀座シネパトス」にて上映中。レイトショー料金や各種割引がある銀座シネパトスで見ればよかったな~と、今ごろになって気づいたワタクシでした。まぁ面白かったからいいや(笑)。


*追記*
以下も読んでおくと、より楽しめそう!

・ベンへのツイッターでのインタビューまとめ

本日、25日水曜日のNHK「クローズアップ現代」は、自転車特集。

ツーキニストが世界を変える!?」と題して、自転車活用を日本で進めていくための条件などについて語っていくようです。

この番組、火曜の午前中までは、「ゲスト=疋田智(自転車ツーキニスト)」と書かれていたのですが、夜にもう一度見てみたら、ゲストは「自転車活用推進研究会事務局長 小林成基」さんになっていました。TBS社員でもある疋田さんがNHKに出演したら、かなり画期的なことだと思っていたのですが、実現せずに残念です~。

以前は、その日の深夜帯にBSで再放送されていた「クローズアップ現代」ですが、いつのまにかなくなってしまったみたい(BSが2局に再編成されてからかな?)。オンデマンドやその他の方法wで見ることができるかもしれませんが、正攻法で見るのならば今日の午後7時半に録画予約をしておくしかないのかな。

この番組、かなり注目度が高いようなので、これによって自転車への注目度が上がればいいな~と思っています。地上波のNHKで30分みっちりやってくれるのなら、多くの人が見てくれそうですし。期待しています。

「あなたのこころにある忘れられない風景を、俳優・火野正平さんが自転車で訪ね歩きます」というコンセプトの番組が、NHK BS-hiで始まりました。タイトルは「日本縦断こころ旅」。

タイトルに「自転車」が入っていないのと、「こころ」や「旅」などのありきたりすぎる名詞が入るためになかなか番組名を覚えられないのですが、自転車の映像が出る番宣を見かけるたびに気になっていました。

今週から放送がはじまりましたがやっぱり忘れておりまして、第1回は見逃し。朝の部(朝7:45~7:55)と、夕方の部(18:00~18:30)という変わった編成ですが、それ以降の今週分は、録画予約をしたので何とか見られそうです。

この番組、春と秋に分けて合計20週分を自転車で旅するのだそう。本格的なスタートは4月で、6月までは京都を皮切りに、近畿・北陸・甲信越・東北・北海道へ行くのだとか。

2月の放送は今週のみで、「長崎編」。自転車で長崎を旅したことはありませんが、長崎のイメージといえば「坂の街」。しかも、アップダウンが多い離島の五島列島にも行くというではありませんか。火野正平さんがどの程度自転車に乗り慣れているかは知りませんが(NHKサイトによれば、十代のころに自転車で琵琶湖一周を達成したそう)、大丈夫かなあ......。

というわけで、さっそく火曜・水曜と見てみました。舞台は五島列島、やっぱり坂ばかりです。番組では坂上りを早々にあきらめて、地元の人の軽トラで自転車ごと送ってもらっていました。2日見たけど、2日とも軽トラ(笑)。でも、「走ったふり」をしてない分、こちらのほうが好感がもてるかな~。

最近はこうした旅番組がはやっていますが、長丁場だけに、ずっと火野正平さんが続けていけるのか(笑)。気がついたら、関口知宏とかにバトンタッチしてるとか、あるいはいつのまにか「自転車」というアイテムがなくなっているかも......など、今後どうなっていくかということも含めて、ちょっと気になる番組でした(根本的な問題だけど、別に「自転車」を使う必要はないと思うのね)。

火野正平さんが自転車を漕ぎ出す際に、ドロップハンドルのスポーツ車なのに「ケンケン乗り」をしてるとか、自転車に「チャリオ」(?)と命名したとかでいちいち気に障る人もいるかもしれませんが、あまり気にしないで風景を楽しむのがよさそうです。


BS-hiでは、今夜「プレミアム8」で「世界一番紀行 世界で一番自転車が多い街~グローニンゲン」が放送されます(20:00~21:30)。昨年夏に総合テレビで放送された「地球イチバン オランダ・グローニンゲン~世界でイチバンの自転車の街」の再編集版だと思われますが、放送時間がほぼ倍なだけに、前回は放送されなかった映像が見られるのではないかと楽しみ。

再放送も多く、19日(土)の14:30~16:00、23日(水)の12:30~14:00に予定されていますので、間に合わなかった方はこちらでもチェックしてみてください。


*追記*
火野正平さんの自転車、あれダンナがもってるのと同じフレームだ、たぶん(笑)。

「カラフル」

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長編アニメーション映画「カラフル」を見てきました
(過去に実写映画もあったので、区別するために「アニメ版」と表記してみました)。

河童のクゥと夏休み」の原恵一監督の最新作で、森絵都による小説 をアニメ化したもの。主人公は「大きな過ちを犯して死んだ魂」で、自殺した中学3年の少年・小林真の身体に「ホームステイ」するようになってからの数か月間が、ていねいな描写で描かれていきます。

思春期の少年ならではの葛藤や問題がリアルに描かれていて、ちょっと息苦しくなるような気持ちにもさせられますが、後味の良さもあってか、クチコミでの評判は上々。劇場にも、思っていたよりもたくさんのお客さんの姿がありました(皆さ~ん、「ヒックとドラゴン」も見てください~!)。

映画そのものの内容やテーマはともかくとして、当ブログでは例によって「自転車生活目線」で作品を語っていきたいと思います(笑)。こちらも、鑑賞した後に「自転車で聖地めぐり」したくなる映画なのです。

前作の「河童のクゥと夏休み」は、東久留米市と黒目川が舞台でした(前ブログでの紹介記事はこちら)。そして、「カラフル」は二子玉川と多摩川の映画だったのです。

主人公の家の最寄り駅は「等々力」ですが、作中では「二子玉川」駅付近が何度も描かれます。ニコタマあたりは再開発(?)中のためか刻々と風景が変わってきていますが、それでも「このへんは通ったことがあるな~」というところばかり。

まだ自転車では行っていませんが、「等々力渓谷」や、「玉電砧線」の廃線跡も登場します。友人と廃線跡をたどるうちに、主人公のささくれだった心は次第にいやされていくのですが、なんだか私も自転車に乗ってあちこちまわることで、こういう作業をやっているような(40過ぎて中二病かよ(笑))。

劇場映画ならではの背景美術は、写真を加工しているようなところもあって、ちょっと抵抗もあるのですが、それでも物語にさらに深みを与えてくれています。しばらくご無沙汰していたニコタマ方面へ、自転車を漕ぎ出してみようかなという気分にさせられる作品でありました。

話もリアルなら(天使や魂の話ではありますが、主人公の抱えている問題が非常にリアルなのです)絵もリアルということで、アニメ映画でなくても!?という声もありますが、主人公の心の変化に従って世界が文字通り「カラフル」になっていく過程は、まさにアニメーションであるがゆえに描くことができたものだと思います。

作品の完成度が高いのであらゆる年代におススメですが、やはりいちばん見てもらいたいのは、主人公と同じ中学生。日本中のあらゆる中学校で、年に1回、全生徒にこの作品を見てもらうと、自殺志願の生徒が減るかもしれません。

しかしこんな「文部省推薦(←言葉が古いね)」みたいな作品を制作したのが「サンライズ」というのはちょっと意外。しかも、サンライズ社長がじきじきに原監督に頼み込んだという経緯も実に興味深いところです。「ガンダム」シリーズとは別の意味で、息の長い作品になっていくんじゃないかなと思うのでした。

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