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「自転車ぎこぎこ」

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伊藤礼先生の自転車随筆集第二弾「自転車ぎこぎこ」が出版された。まことに慶賀すべきことである。

ぎこぎこ


......と、またも影響されてしまった書き出しになってしまいました(笑)。昨年購入して、あっという間に読了したのですが、前作同様とてもおもしろくて、何度も読み直していたのです(「こぐこぐ自転車」のレビューはこちら)。

68歳で初めて自転車に乗りはじめた伊藤先生は、76歳を過ぎてますますお元気に自転車生活を満喫しておられます。所有自転車は、DAHONのヘリオスSLを加えてついに7台に。相変わらず、シニカルで、頑固で、厳しくて、そしてちょっと偏屈な(笑)、自転車生活と自転車旅についてのエッセイがたっぷり。


老人で時間があるから、ときどき自転車旅行をする。(中略)
こんなに出かけるのは年をとっているから、まもなく確実に死ぬと思うからだ。生きていてもヨボヨボになってしまう。今を逃したら自転車に跨れなくなるからである。私は友人たちに今がいちばん若いんだぞと声をかける。そしてすこしでも若い今のうちに、行けるだけ行こうと誘う。(P.89)


そうやって出かけた自転車旅行の記録は、今回は4本。房総、甲州、三河、山陰の旅の記録も、これまたものすごくおもしろいのです。ツーリング仲間も「今後に期待できる新人」が「最年少六十二歳」だったりして、ご友人たちとのエピソードも抱腹絶倒、旅の楽しさが伝わってきます。

この本の魅力は多々ありますが、私にとっては「元気をくれる本」という部分がいちばん大きいような気がします。40代も半ばをすぎると、「もう年をとるだけで、身体も頭も弱る一方だし、楽しいことは減っていくし、いいことなんて何もなさそう」と悲観的な気分になりがちだったからです。

でも、「自転車ぎこぎこ」を読むと「75をすぎてもこんなに自転車旅ができるなんていいな~。時間もいっぱいあるし、こんな老後が早く来ないかな~」と、いきなり希望がわいてくるのですね。伊藤先生がアスリート体質ではなく、「ずっと持病があって、65歳をすぎて初めて自転車に乗りはじめた」というところも、勇気づけられるポイントです。


登ったぶん、こんどは下りになった。(中略)あんなに登ったからこんなに下るのだと、こういうとき私はいつも同じことを考えるのであった。そして同じことを毎度考えるのは無駄のような気になるのであるが、人生は所詮同じようなことのくり返しなのかとまたいつも考えるのであった。(P.264)


自転車というものは楽しむためのツールでありながら、哲学的思索にもふけるきっかけをもつくってくれるようで、その魅力にはきりがありません。ぎこぎこと自転車をこいでいれば、まだまだいいことがありそう......そんなふうに希望がもてるようなエッセイ集でした。早く第3弾が出ないかな(笑)。気が早いですが、そのくらい楽しみなのです。


そうそう、この本で初めて知った「超おトク情報」がありました。

それは、「自転車はクロネコヤマトの宅急便で送れるらしい」ということです!

「そんなの知ってるよ、サイクリングヤマト便でしょ!?」
いえいえ、違うんです。フツーに輪行袋に自転車を入れて、宅急便の営業所にもっていけば、そのまま大事に自転車を配送してくれるようなのです。送料は、普通の宅急便と同じ。実際、伊藤先生はそうやって何度も輪行の旅を身軽に楽しんでおられるのです。

これはもしかしたら、大変な朗報ではないでしょうか。もちろん、伊藤先生はフルカーボンのロードレーサーを所持しておられるわけではありませんので、どんな自転車なら送れるかどうかについては持ち主がよく考えてみなければなりませんが......。

もしも宅急便で自転車を送ることができるのならば、私のような非力で小心者の自転車乗りにとっては、輪行の旅の範囲がものすごく広がるということになります。確かに、クロネコヤマトの人のふだんのお仕事ぶりを見ていると、自転車だって送ってくれそう。今度、ウチによく配達に来てくれる宅急便の人にも聞いてみよう......。

......と、自転車エッセイを楽しむだけでなく、実用書としても楽しめてしまう「自転車ぎこぎこ」、本当におススメです。「こぐこぐ自転車」とあわせてどうぞ!


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コメント(9)

自転車はヤマトの規定に入っていて、
http://www.kuronekoyamato.co.jp/qa/08.html

Dランクですから、けっこう高いのです。
http://www.008008.jp/kazai/service/rate.html

でも、これは自転車を袋に入れず、そのまま送ることが前提みたいなので、詳細がはっきりしていません。可能でしたら、営業所で確認して、再レポートしていただけないでしょうか?(^^;

サイズによって値段は変動するとあるので、小さいパッケージなら、少しは安いということかもしれませんし。ちなみに、特約で送られている競輪選手の自転車は、馬鹿でかい箱に入った状態で、7~8000円です。

おぢさま、コメントありがとうございます。

本によれば、伊藤先生のご自宅(久我山)から千葉の館山まで、輪行袋に入れた折り畳み自転車を送って、1600円くらいだったそうです。

7~8000円では送る気になれませんが、2000円以内なら充分利用価値はありますね。

私がダイビングをしていたころ、最初のころは機材はヤマト便でしか送れず、費用もだいぶかかりました。そのうち宅急便で送れるようになり、送料も半額に。宅急便も日々進歩しているので、状況が変わっているのかもしれませんね。今度聞いてみます。

1600円なら、利用したいですね。問題はリヤディレイラーかな。なんらかのクッションで覆いたいところですね。

本の情報を読んで
「図書館に予約しよう~」と
のほほんと楽しみにしていましたが
その後のヤマト情報に目が釘付けです(笑)。

詳しい続報、お待ちしています!

おぢさま、コメントありがとうございます。

小径車を送ることができるだけでも、旅行がぐんとラクになりますね。詳細は調べます。

しろいまちこさん、コメントありがとうございます。

「ヤマト情報」と聞いて、昔のアニメを思い出してしまったのは私のような世代だけでしょうね(笑)。

宅急便で送れることがわかっても、たぶんロードは送らないと思うのですが、小径車なら充分可能性があります。調べてみないと~。

 かつて矢野マスターは60歳を過ぎてからパソコンに触れ、おぢさんは50過ぎから自転車にめぐり合い、それぞれ自分の道具として使いこなすようになりました。そのことがらを思い返して日々をすごしていましたが、70歳近くで自転車に乗り始めるとは、上には上があるのだと思いました。
 ここのところ加齢による心身の衰えを感じるようになり、なんとか気分が落ち込まないようにしなければいけないと考えていたところですが、なんだが希望が見えてきました。

H-Wac(わっく)さん、コメントありがとうございます。

>ここのところ加齢による心身の衰えを感じるようになり、
>なんとか気分が落ち込まないようにしなければ
>いけないと考えていたところですが

私も同じです(笑)。
なので、この本には励まされました。
まだまだ若輩者だな~と。

 ここのところ世相は暗いですが、せめて自分の周りぐらいは明るくしておきたいと思っています。
 歳を重ねることによる心身の落ち込みは避けられないものですが、趣味やいろいろとやってみたいことを楽しんで、考えないようにしたいものです。
 ただ自分の趣味とかは読書とかコンピューターがらみなので、一歩間違えれば引きこもりになってしまいかねないので、いくらか不安に感じます。(^_^;

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このページは、みいこが2010年1月20日 13:17に書いたブログ記事です。

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