6月19日、ミーハーにも太宰治のお墓を見に行ってきました。



↑墓石にもさくらんぼが埋め込まれています
玉川上水で入水自殺をした太宰の遺体が発見された6月19日は、現在では「桜桃忌」として知られています。(命日は6月13日)。今年は太宰治の生誕100年目とかで、例年にもまして「太宰ブーム」が起きているそう。朝からTVニュースなどでも紹介されていましたが、どんな様子なのか確かめに行ってきてしまいました(我ながらホント墓参りが好きだなあ)。
お墓があるのは、三鷹の禅林寺というお寺です。お隣の八幡大神社には何度も行ったことがあるのですが、なぜか禅林寺のほうには入ったことがありませんでした。玉川上水沿いをのんびり漕いで、三鷹駅を越えて井の頭公園へ向かう途中で南下すれば、お寺はすぐ近くです。

↑禅林寺
午前中には法要も行なわれたようですが、夕方ともなるといたって静かな雰囲気。もっと見学客で混雑しているのかと思っていたので意外でした。自転車を駐輪場にとめ、近代的なつくりの山門をくぐって境内に入ります。お寺というイメージをくつがえすような、街なかのお寺なのです。





↑わかりやすい案内板が
墓所の入口にはわかりやすい案内板があるので、それに従って中に進みます。お墓が林立していますが、人の気配と線香の香りに導かれ、めざすお墓はすぐに見つかりました。
そばで文学論を話す教師と学生みたいなグループがいたり、ずっと立ち尽くしている若者がいたり、私みたいな興味半分の見物人がいたりと、お墓の周囲は常に7,8人の墓参者でにぎわって(?)いました。

↑こんな注意書きも
太宰の墓の向かいにあるのが、森鴎外の墓です。「花吹雪」という作品の中で、太宰は鴎外の墓について言及していたということもあり、夫の気持ちを汲んだ奥さんがこの場所につくったのだそうです(愛人と心中したのに、よくできた奥さんだなあ←素人のつぶやき)。

↑森鴎外の墓
墓石には、「森鴎外」ではなく「森林太郎」と刻まれています。作家、軍人、医者などさまざまな顔をもっていた鴎外ですが、自分の墓にはいっさいの称号をつけることなく、ただ「森林太郎の墓」とだけ刻むように遺言しました。この遺言は有名で、禅林寺の入口にも遺言を刻んだ石碑が立っています。
......と、のんきに墓参りに行ってきましたが、実は太宰治の小説はほとんど読んだことがありません。教科書に載っていた定番の「走れメロス」は読みましたが、高校時代に気取って読み始めた「人間失格」はちゃんと読了したんだっけか......。
三鷹に住んでいた太宰治は、作品の中でもたびたび三鷹付近について書いているそうです。この機会にいくつか読んでみようかという気持ちにもなりました。彼が自殺した年齢をすっかり超えてしまったうえに、日々のんきに暮らしている自分ですが、年相応に少しは感じることもあるかもしれません。
帰宅してから検索していて見つけたサイト「太宰が生きたまち・三鷹」はなかなか勉強になります(三鷹市のトップページから行けるのもスゴい!)。ここを熟読してから、もう一度、「三鷹・太宰散歩」をしてみようかと思います。もちろん、彼の作品も読んでからね。
◆オマケ◆

↑現在の玉川上水
こちらは、彼が入水した「むらさき橋」近くの玉川上水。今は飛び込んでもせいぜい打撲するくらいかもしれませんが、当時は水量が多く流れも急で「人喰い川」の異名をとるほどだったそうです。ほとんど読んだこともない太宰治よりも、ついつい激流だった玉川上水について思いを馳せてしまったのでした。





物書きのみいこさんでも太宰治はあまり読まれてなかったですか。実は私もまともに読んだのは高校生の時に「津軽」を読んだだけ。「走れメロス」は娘の学校の読み聞かせ会に“ぶつけてやろう”と、斉藤孝の著書から抜粋を読んだだけという始末。んなもんかなぁと。今の玉川上水を眺めながら、水浴びにしかならないだろうと思うのは、何とも呑気な感想でしょうネ。
小隊長さん、コメントありがとうございます。
ワタクシはSFとかミステリとかエンタメ系ばっか読んできたもので……。そうでなくても悲観的なたちなのに、これ以上どんよりするものを読んでどーするのだ?と思っていたところもありまして(と、延々いいわけ)。でも、今なら読めるかも???
激流の玉川上水と、満開の小金井桜は見てみたいものリストの筆頭です。タイムマシンでさかのぼりたい!
ぼくもSFとか歴史小説をメインに読んでいました。(^_^;
ここ近年、少しずつではありますが、いくらか幅が広がっているようです。
たとえば、みいこさんのこのブログを眺めていて、都会の植物に関する本や日本庭園の歴史の本、仏像の鑑賞の本を購入しています。
また、とある古代中国を舞台にした漫画を読み返していたら、古代中国の思想の体系を解説した本を始め、『論語』、『老子』、『易経』、さらに古代インドにまで手を出して『リグ・ヴェータ』まで注文してしまいました。(^_^;(いずれも岩波書店版です)
気がついたら、いつの間にか岩波文庫や新書、中公新書の本が結構多くなってしまいました。(^_^;
このような本の読み方が正道か邪道かはわかりませんが、本を読んだりネットを巡回するたびに本が増えて行きます。(^_^;
今回太宰治に話題が行っていますが、暇を見つけて太宰作品を読んでみたくなりました。(^_^;
今回は本を購入しなくても、『青空文庫』から太宰治の作品をダウンロードすれば購入代が浮きます。(^_^;
太宰治とは誕生日が同じなんですよ。
太宰の文学はそれほど暗いものではないですよ。どちらかというと「痛い」ライトノベルです。エッセイと短編集がありますから、「人間失格」よりそちらがお勧めです。ブラックなものもありますが、苦い笑いがとれるものです。
玉川上水は、羽村取水堰の物凄い勢いが印象的です。
H-Wac(わっく)さん、コメントありがとうございます。
私も自転車生活を始めてからは読書傾向が少し変わって、歴史ものやら仏像の見方やら樹木のうんちくやら、そんな感じの本が増えてきましたね~。
青空文庫、なるほど、今はそんな便利なものもあるのですね。見てみます。情報、ありがとうございます。
nekki5149さん、コメントありがとうございます。
「太宰=暗い」というイメージが先行していますが、実際にいろいろ読んでみると印象が違うのでしょうね。読まずに記事だけ書いているのも恥ずかしいので、今度読んでみます。エッセイには興味がありますので、そのあたりから……。アドバイスをありがとうございます。
青空文庫は著作権が消滅した作家の作品の電子テキストが無料でダウンロードができます。太宰作品だけでなく漱石や鴎外、宮沢賢治といった文豪の作品が多数収録されています。
また、日本SFの祖と言われている海野十三の作品や『ドグラ・マグラ』、『黒死館殺人事件』といった作品もダウンロードできます。
ぼくの場合、青空文庫でダウンロードした小説や随筆のデータを携帯情報端末にインストールして暇があれば斜め読みしています。(^_^;
H-Wac(わっく)さん、コメントありがとうございます。
青空文庫のことは知ってはいたのですが、実際に利用したことはありませんでした。何せ古い世代なもので、小説などは縦書きで印刷された紙でないと読む気にならなかったものですから……。携帯情報端末という手もあるのですね。検討してみたいところです。